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2016年4月18日月曜日

果たしてゴルゴ13の名前はパナマ文書にあるか?

    ゴルゴ13が税金払っているかというと、そりゃあまず払っちゃいないだろう、と普通に考えてしまう。Not Know Onlyのスイスの銀行に預けてるわけだし。でもこのマンガ、今までに一冊きりしか読んでないんで、確かなところはよく知らない。でも、ゴルゴがいきなり練馬の税務署にアーマライトかついで現れたら面白いだろうな、とは思うけどね。税務署は今度、このネタでポスター作ったらいいのに。ゴルゴも納税!!

2016年4月17日日曜日

古本屋と投資家のシュールな出会い

 まったく奇妙なことだが、投資家と呼ばれる人たちの中に古本屋に関わろうとする連中がいる。SBIホールディングスの北尾氏が老舗北尾書店の息子だとか、そういうことではない。投資家たちはよく、ただの客として古本屋に現れ、店頭の百均をあさり、棚から掘り出し物を物色してゆくのだ。その熱心ぶりは、そうと言われなければ、せどり屋の類かと思ってしまう程だ。
 古本屋と投資家の関わりは意外と古く、戦前のアメリカでもすでにブック・ロウ(マンハッタンの古書通り)をうろつく投資家たちの姿があったそうだ。

2015年5月29日金曜日

真実を語ると早死にするそうなのでなるべく嘘つきになって長生きしたほうがいいのかな【ピケティを読んだらシリーズ】

 これまで私たちは貧しさと戦い、とにかく物質的な豊かさを求めてやまなかった。しかし、そうするうちに人間の美徳や共同体的価値を、うっちゃらかしてしまったんじゃないだろうか。この国のGDPって五〇〇兆円くらいあるっていうけど、社会をGDPで評価するってことは、放射能除染やオリンピック広告や電車に飛び込んだ人を運ぶ救急車をその勘定に含めることでもある。それだけじゃない。街角にとりつけられる監視カメラや、それに映ったならず者をぶち込む刑務所、天然鮎を閉め出す河口堰、自衛隊を海外にやるための船や、いつ落ちるか何のために必要なのかわからないオスプレイ、さっぱり使用されない取調室の録音機、加藤君が振り回したナイフ、オレオレ詐欺(特殊詐欺っていうんだっけ?)で使用される電話代も電車賃も振込手数料も、犯人が手に入れた金で豪遊してホステスに渡すチップも。こういったものが全て含まれてしまうのだ。
 GDPには、子供たちの健康や教育の質の高さ、遊びの楽しさは反映されない。美しい歌やすてきな結婚も。議員がきちんと議論したとしても、公務員がきちんと仕事したとしてもだ。
 愛も勇気も友情も、アンパンマンが大切にするようなすべてのものが無価値となる。
 GDPは人生を豊かにするものを全部、どっちでもいいこととしてしか評価しないのだ………

2015年3月2日月曜日

【革命に見る格差と土地の関係編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

ヘンリー八世
    左の御身姿はヘンリー八世である。股間に妙なふくらみがあるのは、当時流行したコッドピースと呼ばれるもので、ここにぶらぶらしがちな不良息子を収めておいたのだ。十四〜十八世紀の西欧では、一人前の男の子ならみんなこうしていたそうな。ニューギニアのコテカのことを笑えやしない。
 そんなわけで、どんなわけだか知らんけど、ヘンリー八世は奥さんと別れて愛人と結婚するために、ローマ・カトリックに絶縁状を突きつけたのだった。
 そしてさらにまた、当時のイギリスで絶大な勢力を持っていた修道院を叩き出し、その領地をぼっしゅーと(古い)したのだった。その土地がどのくらいのもんだったかというと、王国の土地財産のうち四〜五分の一を占めていたくらいだ。
 それらの土地はほぼ、貴族・廷臣・官吏・ジェントリーに分け与えられ、より一層の格差の拡大に貢献したのだった。

2015年3月1日日曜日

【罵倒ばかりじゃなんなので詐欺を見破るポイントをいくつか編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

 罵倒ばっかりしてるのもアレなんで、ここらでちょっとピケティについて「ありがち」な誤解についてメモっておこう。

1.ピケティは格差を否定している!

2015年2月28日土曜日

【やっぱり出てきた読んでない人を騙そうとする雑誌への罵倒編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

 たとえば、教師生活二五年の生活指導の先生がコンビニでついエロ本を立ち読みしていたところ、なぜかここいらにはいないはずの自分のクラスの女生徒が通りかかったとしたら……
 たとえば、スーパーヒーローショーが終って、ヒーロー役が楽屋で背中のジッパーをおろしてもらい、「暑いあつい」と汗を拭いているところへ、どこから潜り込んだのか小さな男の子が目を丸くしていたとしたら……
 たとえば、日本の文化と伝統を守り、清く正しく美しい国家を作らんと日々邁進している人たちが、女体盛りに舌鼓をうっているところへ、突撃となりの晩ご飯がやあやあと入り込んできたとしたら……
 たとえば、たとえば、たとえば……
 その時、この人たちは叫ぶだろう。
「見るな!見ちゃいけない!これは違う、違うんだ!」
 なにがどう「違う」んやねん、とつい大阪弁でつっこんでしまいたくなるわけだが、現在似たようなドタバタが書店の店頭で繰り広げられつつある。

2015年2月27日金曜日

【イギリスのヒツジさんたちと二つの「革命」編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

   大陸にブルジョアが誕生した頃、イギリスではプロレタリアが誕生しつつあった。
 ワット・タイラーの乱が鎮圧されると、ほどなく「囲い込みenclosure」の動きが出てきたからだ。
 急激にではなく、ゆっくりと、しかし、着実に。
 イギリスが羊毛について「保護貿易」で富を積むようになると、都市周辺農業に「資本」が流れ込んだ。
 すると、農村に貧富が生じてきた。やがて富めるものはジェントリーにも劣らぬ財を蓄え、彼らはヨーマンyoemanと呼ばれるようになった。

2015年2月26日木曜日

【ヒツジさんたちが誕生させたブルジョアと資本主義編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

中山元訳は「学生時代に
大塚訳をうなりながら
読んだあの苦労は
なんだったんだ」
と思うくらい読みやすい
 フランドルと並んで羊毛産業が盛んだったのは、イタリアのフィレンツェだった。十四世紀当時、フィレンツェには二百を越す織物工場があり、三万人もの織師がそこで働いていたという。
 フィレンツェの商人たちはフランドルにもやってきて、資本を投下しては自らの商圏を拡げたのだった。
 商人たちはギルドに属さず、莫大な利益を手にした。
 利益?それはどこからくるのか。

2015年2月25日水曜日

【フランドルのヒツジさんたちと資本主義編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

古いタイプのメリノー種のヒツジ
    エドワード三世がが羊毛を禁輸したとき、それまで仲良くしていたフランドルは少なからず打撃を受けた。
 しかし、その打撃はほどなく解消された。スペインでレコンキスタが進んだからである。
 なんか風が吹けば桶屋が儲かるっぽい話だけど、歴史は時折そうしたことが起きる。てか、それこそが「歴史」ってものかもしれんけど。

2015年2月23日月曜日

2015年2月22日日曜日

【イギリスのヒツジさんたちと資本主義編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

アダムが耕し、イヴが紡いだ時、誰が貴族だったか?
When Adam delved and Eve span, Who was then a gentleman?
 上記はワット・タイラーの乱(1381年)を指導したジョン・ボールのアジテーションとして知られている。日本でも平民社で堺利彦なんかが引用していたと思う。
 ジョン・ボールは神父だったけど、アダムって農民だったのかなあ。カインとアベルの故事からして、神は牧畜こそを言祝いでいたように思えるんだが。まあ、それはそれとして、このセリフってのはやはり、当時のイギリス農民を煽動するためのものであって、彼らが感情移入しやすいように作られたものなのだろう。つまり十四世紀後半のイギリス農民は、夫が畑を耕し、妻はせっせと「羊毛」をつむいでいたことがここから透けて見える。
 この乱の背景には百年戦争(1337〜1453年)があることはよく知られている。戦費をひねり出すための人頭税などの増税が直接のきっかけなのだが、そのまた背景にエドワード三世の羊毛禁輸があったことは、あまり語られることがない。
 

2015年2月20日金曜日

【フランダースの犬からフランドルのヒツジさんたちと資本主義編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

『フランダースの犬』といえば、幼い心にトラウマを残す定番の物語だ。世界名作劇場のアニメで知っている人も多いだろう。左に掲げたのはよく知られているのではなく、ほとんど忘れられた別バージョンだが。
    なぜ『フランダースの犬』がショックかと言うと、純粋で正直で美少年で(そういう設定なのだ)絵の才能があっても、貧乏にはかなわない、という現実をまざまざと見せつけてくれるからだ。みんなビンボが悪いんや、は絶対普遍の真理なのである。

2015年2月15日日曜日

【やっぱり出てきた読まずに批判する人たち編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

 今、一応ピケティブームとやらで、小さな街角の本屋ですら『21世紀の資本』が平積みになっててびっくりする。定価で六千円以上する本が一三万部とか、いやあ、日本もまだまだ捨てたもんじゃないね。よかったね、みすず書房。皮肉じゃなく、心からそう思う。

2015年2月12日木曜日

【アリストテレスもプラトンも格差で悩んでた編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

タレス
    数日前のエントリーでふれたオリーブの葉っぱで出来た冠は、今もまだ家にあって、時々ネコが中に座っている。
「オリーブ」といえば、歴史に残る最初の「投資」に関わる作物だ。
 昔々その昔、古代ギリシャにとある哲学者がいた。哲学者ってのはだいたい貧乏なものだが、その哲学者はとびきり貧乏だった。
 そのことについて、口さがないものが「哲学なんて何の役にも立たない。やつを見ろ、賢人などと呼ばれてもずっと貧乏のままじゃないか」と陰口をたたいた。
 それを伝え聞いた哲学者は、その年の冬に金をはたいてオリーブ搾油器の使用権を買い占めた。すると夏にはオリーブが大豊作になり、搾油器の使用権を握っていた哲学者は大儲けしたのだった……

2015年2月9日月曜日

【ローマは滅ぶことなく腐って落ちた編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

 その昔、というか、今でも似たようなことはどっかで続いてんだろうけど、奴隷というものはとっても便利な「商品」だった。
 なんたって、こいつがあればとんでもなく楽が出来る。「ご家庭に一人、奴隷をどうぞ!」てなもんだ。
 それだけに、その「相場」の上がり下がりは、国家の社会状況を変えるほどの影響があった。

2015年2月8日日曜日

【どっこいローマは滅ばなかった編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

娯楽と癒しからみた
古代ローマ繁栄史
―パンとサーカスの時代
「パンとサーカス」といえばローマの繁栄の象徴というか、ローマ人って毎日遊んで暮らせたんだね、みたいな印象で語られることが多い。
 でもこれって、土地を失った小農家の連中がぶらぶらしてて、あぶなかしくってしゃーないんもんだから、大人しくさせるためにやってたようなもんなんだよね。
 こういう「土地からあぶれてぶらぶらしてる連中」てのを「プロレタリア」と呼ぶ。

2015年2月7日土曜日

【それなのにローマは滅ばなかった編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

 今、家にオリーブの葉っぱでできた月桂冠がある。月桂樹でできてはいないけど。それを頭に載せると、ローマ人みたく何やら一発演説でもかましてみたくなる。
「それにつけても、カルタゴは滅ぶべきである!」Carthago delenda est!
大カトーが演説するたんびに、その内容に関わらずくっつけていた「下の句」だ。「イチジクって とっても甘くて美味しいね それにつけてもカルタゴ滅べ」てなもんである。
 そして、三度に渡るポエニ戦争の末、カルタゴは滅んだ。あまりに徹底的に滅ぼされたもんだから、今じゃカルタゴがどんな国だったのかすら、よくわかんなくなってるくらい。
 燃え盛るカルタゴの街を眺めながら、小スキピオはつぶやいた。
「いつかローマもこうなるだろう」

2015年1月31日土曜日

【経済の問題がどのくらい重要かというと経済学者に任せておけないくらい重要なので続き編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

Le capital au XXIème siècle

   前回の続き。
「お金持ちが納得して、たくさん税金を払ってくれる」という、KENJIの身代わりにアンパンマンがISISの人質になって「新しい顔があるからへーきだよ」と言ってる、なんてのと同じくらい幼稚でファンタスティックで場の空気を読まない質問には、一体何が含まれているのか?
 だいたい、税金なんて、喜んで払ってるのは皇室くらいじゃないかと思うんだが、なんで税金を払いたくないかというと、まず「せっかく稼いだ金がもったいない」それから「国が何に使っているのか信用できない」からだ、とみなさんのたまうだろう。
 それは金持ちに限らず、サラリーマンだってパートのおばちゃんだって街場の古本屋だって大臣だって経済学者だって同じことだ。そういや、元大臣で経済学者で企業重役の人が、住民税を逃れるために一年の半分は住所を海外に移してた、なんてな話もあったっけ。

2015年1月30日金曜日

【経済の問題がどのくらい重要かというと経済学者に任せておけないくらい重要なのだ編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

 昨晩、ピケティの講演の中継をパソコンで見た。便利な時代になったもんだ。テレビいらんなー。
 ピケティが話したことはだいたい本読んだら書いてあることばっかで、パネルディスカッションもたいしてもりあがらず、遅刻してきた政治家のボクちゃんがアベノなんちゃらの宣伝しかしなかったりとか、抽選に外れてちぇーっっと思ってたけど、この程度ならわざわざ足を運ばなくて正解だったなー、と思ったりした。
 それともライブならではのサムスィングとかあったのかな?会場で本を買うとサインがもらえるとか?いっそういらんし。

2015年1月26日月曜日

【HAHAHAHA!!やっぱり問題は土地だったじゃないか!!編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら


 久しぶりに続き。
 今月ピケティが初来日ということなんだけど、講演会は大人気のようで、抽選ではずれになってしまった。
 邦訳は順調に版を重ねているようだけど、別段うちのブログのアクセス数が上がったりはしてない。まあ、いきなり「財産」について考察し出して、「土地」の「所有」とはなにか、その「世襲」とはどのような影響を社会にもたらすか、なんてことを語り出しちゃってるから、しょうがないといえばしょうがない。
 経済学だけじゃ語りきれない部分、「なんで富の偏在とその世襲が良くないのか」を書こうとして、日本の「財産」の歴史を斜めからスライスしてたらこうなってしまった。
 じゃ、ピケティが「土地」について語っているかというと、ゼロではないんだけどそれほどでもない。というか、なんかちょっとあいまいになってる。そしたら最近、そこんとこを突いた「批判」があがってきた。

Is Piketty's "Second Law of Capitalism" Fundamental?
http://aida.wss.yale.edu/smith/piketty1.pdf

A note on Piketty and diminishing returns to capital