2015年1月30日金曜日

【経済の問題がどのくらい重要かというと経済学者に任せておけないくらい重要なのだ編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

 昨晩、ピケティの講演の中継をパソコンで見た。便利な時代になったもんだ。テレビいらんなー。
 ピケティが話したことはだいたい本読んだら書いてあることばっかで、パネルディスカッションもたいしてもりあがらず、遅刻してきた政治家のボクちゃんがアベノなんちゃらの宣伝しかしなかったりとか、抽選に外れてちぇーっっと思ってたけど、この程度ならわざわざ足を運ばなくて正解だったなー、と思ったりした。
 それともライブならではのサムスィングとかあったのかな?会場で本を買うとサインがもらえるとか?いっそういらんし。
 で、ちょっと興味深かったのは、会場からの質問、っていってもあらかじめ仕込みで呼んであるゲストからの質問だったけど、エッセイストのなんとかいう女性(あまり聞かない人だったんで名前失念)が、「お金持ちが納得して税金を払うような何かを考えられないでしょうか」という、視聴していた経済通(自称含む)たちが一斉にしたであろう舌打ちの音が聞こえそうな、シロート丸出しの質問をしていたのが気になった。
 まず最初に言っとくと「それ、無理」
 まあ、ピケティもその質問についてはなーんも応えていないんだけど、実はこの素朴すぎる疑問の中にこそ重要な事柄が含まれていたりするのだ。
 でも、経済「学」では、それについて解答することが出来ないので、無視するしかない。
 でもでも、それについて応えられないと、マンキューなんかの「r>g?うん、そうだね。で、それが何か?」という開き直りに、ちゃんと対抗できなくなる。「むしろr<gになったら、その方が問題じゃん?」というまぜっかえしに、「それは焦点ずらしてるだけでしょ」と返せなくなる。こうやって経済「学」はどんどん「神学論争」となり、シロートさんはお呼びでなくなってしまう。

 さてそれでは、華麗にスルーされた「お金持ちが納得して税金を払う」という、頭の黒いネズミが半ズボンはいてポルカを踊り出すみたくファンタジックな話のどこに、重要な事柄が含まれているのか……については、また次回に。ごめんなさい。

 
  

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