2014年9月24日水曜日

女子力への意志!ででででででででででん!(効果音)

ニーチェ、芸術としての力への意志 (ハイデッガー全集)
「女子力」という言葉がある。そのうち死語になるかと思ったら、みのもんたのように意外としぶとい。大学まで使ってるし
 どういう意味なのかと疑問に感じて検索しても、大して要領を得ない。こういうよくわかんないとこが、廃れない秘密なのだろう。てか、なんで「力」なんだ。発電でもするのか。

 そういえば、似たようなのに「ぶりっこ」てのもあったな。こっちは嫌悪の対象みたいだったけど、意外と息が長いところが共通している。小林信彦の『現代“死語”ノート〈2〉』にも載ってるってのに。
女子力というのはよくわからんけれど、この言葉を聞いて思い出すのはゲーテの妻クリスティアーネである。

2014年9月22日月曜日

くまさんがついてくる♪








クマ大量出没中 ある日、人里で出合ったときの心得
http://www.asahi.com/articles/ASG9M5677G9MUTIL035.html

 今年は山の実りが少なく、クマと出会うことが多くなるだろうとのこと。もし出会ったなら、極真空手の達人でもない限り、すたこら逃げるにしくはない。
 しかし、ただまっすぐ走ればすぐに追いつかれる。やつらは図体がでかい割に足が速い。ドーピングしたベン・ジョンソンでもちょっと逃げ切れないくらいだ。
 上掲記事にはないが、クマから逃げるときには、ひとつのコツがあるそうな。
 とにかく走りながら物を投げる。出来るだけキラキラ光るものや、かわいい音がするものがいい。投げるのはクマに向かってではなく、斜め後の道からそれた所に投げてやる。するとクマはその投げられたものが何なのか、かならず確かめにいく。なんで確かめにいくかというと、それこそがクマの性、野生の本能、好奇心はクマをもそらす、というか、動物ってなんか落ちてくるととりあえずにおいを嗅がずにいられないでしょ、あの性質を利用するのだ。
 出来るだけジグザグに走りながら物を投げ、うまいこと人里に出られればセーフ、てわけ。
 ただし、ほんとに効果があるのかどうかはわからない。まあ、上手くいかなかったらその人はクマのディナーになってるから、こっちに文句を言ってくることもないだろうけど。

2014年9月20日土曜日

佐渡が独立するとかいう話にまつわるちょっとアレな話

 独立と言えば、ちょっと昔に「佐渡島独立運動」てのがあった。
 中心になってたのが永六輔。他に小沢昭一柳家小三治なんかも加わって、ちょいと粋な大人の遊びって感じでわいわいやっていた。
 なんで佐渡かっていうと、海に囲まれているてのと、食料自給率が百%を超えている(当時)てのがその理由だ、とのことだった。
 細々したことは『佐渡新発見 (三一新書)』て本で触れられている。また、ネットでも「佐渡独立論」と離島新興法なんてのがアップされていて、当時シャレはシャレなりにけっこうな盛り上がりを見せていたことがわかる。
 で、この運動、盛り上がった所でたちまちしぼんでしまい、まあ普通に「飽きられた」んだろうな、と思っていたのだが……

2014年9月19日金曜日

ネッシーはいないからこそ

 スコットランドの独立はならなかった。
 まあ、以前にカナダのケベック州の件もあったし、独立とはちょっとニュアンス違うけど、オーストラリアがイギリス女王を君主とするのをやめるかどうか、てのもあったし、先進国と呼ばれる国に変化を求めるのはけっこう難しい、ということなのだろう。そういえばカナダもオーストラリアも、所謂「コモンウェルス」に入っているな。この大英帝国の「骸」のようなものから抜け出すのさえ、なかなかに難儀なことであるようだ。

Nessie Ladle ネッシーレードル (ブルー)
 さて、スコットランドといえば何を思い出すかというと、私の場合はネッシーだ。
 ガキの頃「ほんとうにあるせかいのふしぎ」系の話にはずいぶんと興奮したからね。
 興奮したのはちびっ子たちばかりじゃない。いい大人もロマンとやらを求めてネッシー探索の旅に出たりしてた。

2014年9月18日木曜日

なんかもう発禁とにかく発禁気に食わんから発禁

 前回、出版物の内容が昭和七、八年くらいからおかしくなってくると書いたけど、二・二六事件で戒厳令を敷いた後、政府はとにかく統制することを楽しむかのようになる。八つ当たりを覚えた幼児のように、ちょっと癇に障るとなんでもかんでもなぎ倒す。
 昭和十二年には、内務省が講談社や中公や文春の社長を呼びつけて、「国民精神総動員」への協力を要望、てか「やれよ、おまえら」と強制する。
 まあ猥本やら思想関係が統制されてるうちはまだ良かったんだが(良かないけどね)、そのうち禁止するものがなくなってくると、文学作品を禁ずるようになる。エロい描写があるとかグロい表現があるとかに始まって、ほとんどいちゃもんとしか思えない理由で、内容が大幅に削除されるようになった。
 以下、今では普通に手に入るものを何冊か並べてみる。

2014年9月17日水曜日

昔の本を読んでてなんとなくわかること

…………
……シオン議定書というものがあったとしても、その内容がそれほど悪徳の議定書であるということが、すでに常識から観て怪しいのである。
…………
……こうして考えてくると、ユダヤ人の陰謀は、ありもしないことを捏造した一編の怪奇物語、あるいは探偵小説でしかあり得ないということが判るし、万一それが真実であったにしてもさらに驚くほどのことではないということが判るだろう。総てこれらはユダヤ人嫌いのキリスト教狂信者が作り上げた誣言であり、虚妄の物語である。
…………

2014年9月14日日曜日

なんでそんなにユダヤが好きなんだ

ユダヤの商法―世界経済を動かす
 (1972年) (ベストセラーシリーズ)
 なんか変な話だけど、ナチスが好きな人ってユダヤも好きだったりするんだよね。いや実際、古本屋やってると、そういう人にちょくちょく出くわすし。
 しかしまあ、なんとなくだけどわからなくはない。ユダヤ人の陰謀!ユダヤがアメリカを動かしている!とかなんとか、そういう派手な話に出くわすと、劇画の世界が現実につながってきたみたいなわくわく感が共通するんだろう。

2014年9月13日土曜日

なんでそんなにナチスが好きなんだ

 子供の頃、ヒトラーというのは架空の人物だと思っていた。先にパロディから目に入ってきたからね。まあ実際、いい年こいた大人が、鼻の下に味付け海苔くっつけてるおっさんに「はいる!はいる!」と熱狂するとか、お子様から見たらギャグとしか思えないもんだ。
 ナチス関連の書籍は、今も年に何冊かは出版されていて、ナチスってだけでそれなりに売れるようだ。コンビニに並んでたりもするしね。

2014年9月10日水曜日

ネズミだって生き物さネコだって生き物さ♪スコットランドは独立さ

  左の画像はデビューしたてのサイモン&ガーファンクルだ。彼らが最初「トム&ジェリー」と名乗っていたのは、ファンなら常識だろう。
「トムとジェリー」は元々二本立て映画の合間、フィルムをかけかえる時間の場繫ぎとして作られたものだ。日本でテレビ番組向けに再編され、例の主題歌もつけられた。
Life in London

 そして、昭和四十年代を生きる幼い子供たちに、チーズに必ず穴があるとか、スパゲティは全部一本でつながってるとか、一見深刻に見える状況もスラップスティックにしてしまえるとか、そういうことを教え込んでくれたわけだ。

2014年9月7日日曜日

なぜ占いは心地よいのか

【性格診断】あなたはどの眼に惹かれますか?
「わー、これすごい!当たってる当たってる!」
 と今朝方娘がパソコンの前で騒いでいた。
「ねえねえ、パパもやってみて!」
 どらどら、とのぞくと、”【性格診断】あなたはどの眼に惹かれますか?”というネットの記事だった。
 ああ、よくあるやつだなと頭をかきながら、「じゃあ三番」とぱっと見で選んだ。そしたら、占いの解説文を読む娘の顔が、みるみるうちにこわばってきた。なんじゃい、と改めて画面を見ると、私についての診断は以下のようなものだった。

2014年9月4日木曜日

おとこのこのいない世界


    八月に『思い出のマーニー 』を見たが、今まで感想を書けずにいた。書かなかったわけではなく、書けなかったのだ。
 またぞろ娘と観に行ったのだが、娘は大いに感情移入して涙ぐんでいた。

私はと言えば、ジブリのアニメは細部がきちんと書き込まれているから、見てて気持ちがいいなあ、くらいにしか思っていなかった。
 この断絶は一体なんなのだろう。(以下ちょっぴりネタバレ)

2014年9月3日水曜日

観光客としてあまり優秀とはいえない人間の観光旅行

 観光が苦手だ。名所も名物も興味がない。行った先であまり大々的に移動したくない。名産品より地元の喫茶店でコーヒーを飲みたい。お土産屋より地元スーパーをのぞきたい。そんな観光客は、あまり歓迎されないように思うが、それはそれでしかたない。
調布飛行場のセスナ
昨日、伊豆大島へ行った。
 調布の飛行場から、文字通りひとっ飛びである。三十分とかからなかった。吉祥寺へバスで行くよりも早く着いた。
 


 今回の旅行の目標は三つ。
・セスナに乗ること
・海に足を浸すこと
・たいくつすること

2014年8月31日日曜日

なぜフランスはいつまでも「おフランス」たりうるのかのつづきのようなそうでなくないようなPart.2


 フランス映画の「刑事モノ」が好きだ。フレンチ・フィルムノワール と呼ぶ人もいるみたいだけど、そんな「本家はこちら」みたいな呼び名は使いたくない。いいじゃん、「刑事モノ」で。
 どういう所が好きかというと、たとえば冒頭でレストランでの食事シーンが映る。ややくたびれた男が奥さんから離婚話を切り出される。男はレストランでテーブルをひっくり返して暴れだす。次の日、留置場の中で目ざめた男は、ポケットから鍵を取り出すと自分で檻を開けて出てゆく。そう、実はこの男は刑事なのだった……

2014年8月27日水曜日

【途中だけど格差が広がると何が悪いのか編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

piketty
「命の次に大事なのがお金」というのは、子供でも知ってる通俗的な価値観だ。つまり、命こそは一番大事なもののトップ、というのが現代人が共有するモノサシになっている。「命より大事なものがある」というのは時にロマンでありドラマであり、あまりリアルではないように語られる。そういう前近代的心性は、どこか気恥ずかしいものがあるからね。
 前回、近代以前においては財産とそこから分離した「名」が、「命より大事なもの」としてあったということを書いた。近代になって資本主義が全盛になると、財産は金銭に置き換え可能なものとなり、それに代わって「愛国心」というものが登場した。でも、財産が「命より大事」とする価値観の底流は失われておらず、それは「愛国心」にとって邪魔なものになった。
 こういう前近代的な心性の隠された流れは普段意識されることが少なく、表面的には「命こそが一番大事」ということになっている。そして、「お金はその次に大事」
 そう、これこそが常識なのだが。

2014年8月25日月曜日

【まだ途中なんだけど愛国心はどこからくるか編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

「一所懸命」という言葉がある。今ではほとんど「一生懸命」に言い換えられてしまうが、本来の言い方はこっちの方だった。意味は文字通り「一つの所に命を懸ける」ということである。昔の武士が自分の所領を命がけで守ったことからきている。
 昔の日本人にとって、財産とは「土地」とイコールだった。別にこれは日本だけのことではなく、英語でもproperty(財産)は、土地の意味も持っている。
 財産propertyとは何か。それは本来、金銭などには替えがたいもののことである。その昔、武士や百姓にとって、土地というものは命懸けでやりとりするものであって、金銭で売買などできないものだった。よく知られた「徳政令」などは、「土地を本来あるべき持ち主に返す」のが目的だった。それが借金帳消しを伴ったというだけのことである。

2014年8月23日土曜日

【まだ途中なんだけど感想を少し編】もしも西荻窪の古本屋がピケティの『21世紀の資本』(PIKETTY,T.-Capital in the Twenty-First Century)を読んだら

Capital in the Twenty-First Century
はい、まだ全部読めてません。すいません。でもちょっと書きたくなったので、少しばかり感想を書きます。
 こういう勝手なことができるのがブログの醍醐味だよね。

 ともかく、ピケティはこの本が評判になるにつれ、「ピケティはアカだ!」「社会主義者だ!」「かくれマルキストのピケティ!!」てなことを散々に言われている。マンキューとかにね。え、言ってない?ニュアンスってやつっスよ。
 しかしまあ、こういう批判は本を書く前から予期していたらしく、マルクスについては触れこそすれど距離を置く感じで書いている。「マルキスト」というレッテル貼りに対しても「え、そんなマルクスとか、あんまり読んだことないし」と応えている。まあ、それは本当だろうな、と思う。もしマルクス主義者が同じことに気づいていたら、この三十倍はめんどくさい理論が構築されていただろうし。ベストセラーなんか夢のまた夢だ。

2014年8月20日水曜日

2014年8月16日土曜日

古本屋については「あるある」よりも「ないない」の方が多い

 前回のエントリーにちなんで、「古本屋あるある」の提案をいただいたのだけど、どうも「あるある」より、「ないない」「それはない」の方が多いように思う。なので、古本屋「ないない」の話。
 
木曽名所図会 揃い
 「どんな本でもたちどころに見つけ出す。その技、神域に入る」
 ……なわきゃーない。
 そりゃ一般のお客様に比べりゃ数万倍(当社比)の知識はあるけれど、古本屋の扱う書籍は現在出ているものだけでなく、何十年、ヘタすりゃ何百年も前のものも含まれる。(当店ですら江戸時代の書籍が在庫していたりする)海外のものだってある。
Yellow Book その他
大げさでなく、何兆冊あるかもわからないんだから、「子供のときに読んだ茶色っぽい表紙で、かわいい女の子の出てくる話を探してる」とか言われても困るのだ。困るけれども、そういうことを訊いてくれた方が話のきっかけになるので、困るけれども訊いて欲しい。だから困っていてもわからなくても(ち、使えねーな)とか思わないで欲しい。真摯なお願い。