ナチス関連の書籍は、今も年に何冊かは出版されていて、ナチスってだけでそれなりに売れるようだ。コンビニに並んでたりもするしね。
ナチスの何がまずいのかについては、数多の研究書が出ているのでそちらにゆずるとして、問題はそのことについて、「誰でもわかるように」「三十字以内で」書けてないってことなんだよね。
たとえばガキのよくある妄想として「犯罪者は全部死刑にしちゃえばいいじゃん?」てのがある。これを無邪気な笑顔で虫歯のぞかせながら言われたらば、やれやれまたかとうんざり顔で「世の中」について語るのが大人の務め、ということになってる。
この「全部まとめてやっちゃえばいいじゃん」という、大掃除の日にバルサンをダブルで焚くようなすっきり感を持ち出されると、逆になかなかすっきりした解答を提出できない。だって、すっきりしないのが「世間」だし、「大人」だし、「社会」だからだ。そして、だからってほっとくわけにもいかねえし、というのが「民主主義」なのだ。
でもナチスは民主的に選挙で政権を握った。「民主主義なんか嫌いだ」って言ってたら、うちひしがれてすっきりしたくなった大人たちが大挙して投票してしまった。
だからって、それをもう一度まねようなんてのは、社会をガキっぽくするだけだし、何一ついいことはない。たとえそれで当選しても、ガキの言うことをいつまでもきかなくちゃならんし。
別にユダヤ人がうるさいからとかじゃなくて、ナチスばんざーいなんて言うのは、社会でくそガキがでかいツラするようになるだけなんで、やめたほうがいいってこと。
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