木曽名所図会 揃い |
……なわきゃーない。
そりゃ一般のお客様に比べりゃ数万倍(当社比)の知識はあるけれど、古本屋の扱う書籍は現在出ているものだけでなく、何十年、ヘタすりゃ何百年も前のものも含まれる。(当店ですら江戸時代の書籍が在庫していたりする)海外のものだってある。
Yellow Book その他 |
「買い取りはすごい買いたたく。もう悲しくなるくらい安く買う」
……ようなことはないのでご安心を。
なんつーか、経験則的に、お客様が買い取りのあとため息をつくと、その本はなかなか売れなかったりするんだよねえ。なんか呪いでもかかるのか知らんけど、出来るだけそういうことのないように気を配ってはいるわけで。
井伏鱒二の直筆と横尾忠則のポスター |
「古本屋は楽して儲けている」
……そう思うんなら、ご自分でやってみることをおすすめしたい。
現在、どこの古本屋でもそうだと思うけど、将来ある若者が「古本屋を開業したい」なんて言い出したらとりあえず止める。「アメリカに渡ってビッグになって帰ってくる」とかの方がまだ可能性がある、と言わんばかりに止める。実は私も止められた。でも、これしかできることがないんよ。なので止まんなかった。
「古本屋は本が好き」
………… これ、本宅でも何度か書いてるけど、「好きじゃできず、嫌いじゃできず、中途半端じゃなおできず」という世界なんで、好きだの嫌いだの言ってるうちは半人前なんよ。まあこういうのは、趣味的なものを扱う職業だとみんなそうなんだろうけど。
確かに年がら年中本を読んではいる。しかしこれは、毎日三食たべてる人に「よっぽど食べるのが好きなんですね」とは言わないように、好きだから読んでるのではなくて読んでないと死んでしまうから読んでいるのだ。
「古本屋は女の行くとこじゃない」
……いやいや、最近は女性客の方が多いくらい。
本宅で以前同じようなことをちらちら書いたけど、いい機会だと思ってまとめてみた。
改めてこうして見てみると、何の因果でこのような、とため息が出る。
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