2013年11月11日月曜日

ドイツの9/11

 ドイツの9/11はいろいろと印象深い日だ。といっても九月十一日のことじゃない。あちらでは表記がひっくり返ってるので、十一月九日ということになる。(本当は一昨日書くべきエントリーだったんだろうけど、まあいいや)
 果たして十一月九日のドイツに何が起こったか、ちょっと並べてみよう。

 
宣言するシャイデマン
まず一九一八年十一月九日、とうとうドイツ帝国は崩壊し、共和国の設立が宣言された。11月革命である。リープクネヒトが社会主義国家を宣言しようとしたので、シャイデマンが大慌てで先に宣言したとのこと。まったくの独断だったそうだ。

  そして一九二三年十一月九日には、ミュンヘン一揆が起こった。
一揆に加わるナチス
これでナチスはこの争乱によって名を売り、ヒトラーが表舞台におどり出た。




 十一月九日、悪名高き「水晶の夜」がやってくる。
水晶の夜Reichskristallnacht
 さらに一九三八年
 ナチスはその暴力性を如何なく発揮し、大勢のユダヤ人を殺し、財産を略奪し、家屋に火をつけた。

 やがて第三帝国は敗北し、ドイツは東西に分断された。その分断の象徴である「ベルリンの壁」は、ついに一九八九年十一月九日にくずれ去ったのだった。


 とまあこのように、近代ドイツ史のマイル・ストーンのような日が「十一月九日」という日なのだ。


 もしかするとこの先、ドイツに何かあるとしたら、それは十一月九日かも知れない。といっても、この日付にドイツ人の血を沸き立たせる何かがあるとか、そういうことはわからない。ま、たぶんない。
 でもこういう偶然てやつは、星占いを信じない私のような人間にも興味深く感じられる。


ベルリンの壁―ドイツ分断の歴史  

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