(へー、村上春樹って、まだ原稿に書いてたんだ……)
最近の作家は、特に流行作家である村上春樹などは、パソコンで文章書いてるもんだとばっかり思っていたのだ。
いまどき、電子データでないと嫌がる編集者も多いしね。データでもらった方が編集作業も早くなるし、なんといってもらくちんだ。
今、ペンを持って文章を書く、ということをどれくらいの人がしているのだろうか。
そして、作家と呼ばれる人たちの中で、原稿用紙に字を書いている人はどのくらいいるのだろう。とりあえず、こないだノーベル文学賞に輝いた莫言
現役の日本の作家では、浅田次郎が知られている。
最近の作家で面白いエッセイを書く人が減っているのは、縦書きで表示される文章を横書きで書いてしまっているからではないだろうか。文体が変わると思考の流れが変わり、それは語り口に影響して面白い話もつまらなくなる。内容が変わるわけでもないのに、どこか後味がおかしくなる。なんというか、湯のみでコーヒーを飲んでいるような違和感を覚えるのだ。
書いていて原稿が電子データになると、なんだかつまらなく思えたりしないのだろうか。だって、必死にない知恵振り絞って書いた原稿が、たった数メガにもならないんだから。原稿用紙であれば、それがどっさりと後に残る。データはちょいと間違うと一瞬で消滅して元に戻らないが、原稿はじゃまっけなくらいわさわさと残ってくれる。
それに、のちのち古本屋が生原稿を売る、ということもできるからね。
注:このエントリーは以前書いたものを少し書き足して再録したものです。
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