2016年3月14日月曜日

今日は何の日?アインシュタインの誕生日!

重力波とアインシュタイン
「ついに重力波発見!!」のニュースが飛び交ったのは、先月の二月十一日のことだった。ちと気の早いバレンタインだった。
Einstein's gravitational waves found at last 
http://www.nature.com/news/einstein-s-gravitational-waves-found-at-last-1.19361

 そして本日、ホワイトデーはアインシュタインの誕生日だったりする。

 アインシュタインの相対性理論は「理解することはできても他人に説明できない」と言われていたりする。まあ、文系というのはそうしたものだし、かくいう私だってそんなもんだ。しかし、これが発表された当時、「理解できるのは世界で三人だけ」と言われた状況よりはずっと進歩していると思う。しかも、「この三人にアインシュタインは入ってない」なんて言われたりもした。アインシュタインは数学が苦手で、論文中の数式を別な数学者にチェックしてもらった、という話があったからだ。
 ともあれ、相対性理論は今や小学生でもその存在を知るところとなり、毎年のように「わかりやすい」解説書が刊行され、その倍くらい「相対性理論は間違ってる!なぜなら俺様が理解できないからだ!」みたいなトンデモ本が刊行されてもいる。
 そんな「わかりやすい」相対性理論に、まだ「残り」があったというのは新鮮だった。
 中学生の時に読んだブルーバックスで重力波の問題は知っていたが、やがて日々の生活に押し流されて、すっかり忘れていたのだ。
 こうしたロマンは、「何の役に立つんだ」というノイズの向こうに、「人はパンのみに生きるにあらず」ということを思い出させてくれる。

ゲーデル 不完全性定理 (岩波文庫)
    アインシュタインのエピソードは数多くあるが、不完全性定理を見出した天才数学者クルト・ゲーデルとの関わりについて、ちょっとメモしておこう。
 ゲーデルの不完全性定理もまた、非常に難解であるとともに、数学や論理学の世界にとんでもない衝撃をもたらした。なんせ、「完全に矛盾のない論理体系は存在しない」ということを「論理的」に証明して見せたのだから。(実際は、矛盾がないということを証明できないということを証明した)
 ナチスが撒き散らす騒音のせいで居づらくなったゲーデルは、アメリカへと亡命する。その時、その亡命の審査員の一員だったのが、一足先に亡命していたアインシュタインだった。
 ゲーデルは「合衆国憲法には矛盾がある」などと言い出して困らせたが、なんとかとりなして亡命が認められた。
 アインシュタインとゲーデルは、年が離れているだけでなく、共通点と呼べるものがほとんどなかった。
 アインシュタインは数学に疑念を抱いていたし、ゲーデルは「自然科学なんか信用できない」と言い放った。
 アインシュタインは頑健で健康的だったが、ゲーデルは病弱でやせっぽちだった。
 アインシュタインはバイオリンを弾きこなし、クラシック音楽を愛したが、ゲーデルは古典音楽を嫌悪し、ディズニーの『白雪姫』を好んだ。
 そんな二人は、ちょくちょく一緒に散歩したという。
 その時何の話をしたのかは、詳かでない。

 なお、一九四九年にゲーデルは一般相対性理論の厳密解を発表する。「ゲーデル解」と呼ばれるそれは、一般相対性理論から時間旅行の可能性を引き出すものだった。

現代思想2007年2月臨時増刊号 総特集=ゲーデル

0 件のコメント:

コメントを投稿