ゴジラは、大島のまばらな風防林の陰に、どこか人待ち顔で佇んでいた。
なんと、伊豆大島はゴジラの故郷だったのだ。水爆実験の影響と言われているが、実は三原山の火口から登場したのだという。
そしてまた、再度日本列島を襲撃するときまで、三原山の火口底で眠っているのだとか。
さて、この夏ハリウッド版ゴジラが公開されたが、今度は本家の日本でまた作ろうという話になっている。
『ゴジラ』12年ぶりに“日本版・新作映画”製作決定! 東宝「ハリウッドにも負けない」
なぜだろう、なんというか、嫌な予感しかしない。
またぞろ「かっこいい」ゴジラが登場し、それに対して「かっこよく」立ち向かう人々のドラマが、ナルシストの自分語りのように繰り返されるのだろうか。
新しく作るなら、個人的にやって欲しいことはいろいろある。
・ベクレルやシーベルトの単位を、ゴジラの特徴として使うこと。
・ゴジラが放射能を吐いた後は、数百年の除染が必要だとすること。
・ゴジラには、現在の自衛隊の装備で立ち向かうこと。
などなど。
ところで、三原山と言えば、昭和八年に連続心中騒動があった場所である。
三原山の火口に身を投げる人が相次ぎ、読売新聞は火口の中へ記者を降ろして調査させたりした。その時の記者が、読売新聞グループ現会長であるナベツネこと、渡邉恒雄
なのだそうだ。
原発と読売新聞との関わりを知るなら、ゴジラの故郷が三原山であるとの説も、なにやら因縁を感じさせられる。
原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史 (新潮新書)
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