どのくらい嫌いかというと、それが世界で最後の一匹となって、世界中から保護の対象とされたとしても、目の前に現れたら容赦なく叩き潰せるくらいだ。
それについては、多くの人が同じ気持ちを共有していると信じている。カップ焼きそばの中で死んでいただけでこの騒ぎだ。
かくも人類から嫌悪されつつも滅びることなく生き続けるとは、彼奴らは一体どれほどの生命力をもっているのか。あーやだやだ。
ゴキブリが嫌いな人というと、鈴木大拙を思い出す。
禅に通暁し、コロンビア大学で教鞭をとり、ジョン・ケージにも多大な影響を与えた偉人は、ゴキブリが大大大大嫌いだった。
授業では禅の教えにのっとり、不殺生を唱えつつも、自分の研究室にゴキブリが現れるや、新聞紙を丸めてぶっ叩いたという。
そのことを生徒がとがめると、「こいつらは書物の大敵なので、例外なのです」と答えたそうな。
このエピソードを読んだ時、時空を超えて師事したくなった。
さて、ゴキブリの元々の呼び名は「御器嚙(ごきかぶり)」だった。「御器」とは金持ちの使う食器であり、ゴキブリはそれをかじる虫のことだった。
つまり、ゴキブリは金持ちのところにしかいなかったのである。
童謡「コガネムシは金持ちだ」の、「コガネムシ」とは、今でいうチャバネゴキブリのことだそうな。
今では貧富を問わず出現するのは、なんというか、思想の革命でもあったのだろうか。
革命と言えば、メキシコの代表的な歌に「ラ・クカラーチャLa Cucaracha 」というのがある。
クカラーチャというのはゴキブリのこと。
Pancho Villa |
しかし現在では、メキシコ革命の英雄パンチョ・ビリャ Pancho Villaについて歌ったものとなっている。オリジナルの歌詞よりも、ビリャの率いた軍隊が愛唱した「替え歌」の方が有名になってしまい、元々の歌詞は失われてしまったそうな。
と、最近の事件に刺激されて大大大大嫌いな、ゴの字についてあれこれとうんちくたれてしまった。
滅せよ!!
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