2015年4月15日水曜日

詩の戦争は終わらないままだったのだろうか?


  上掲の動画は映画『ブリキの太鼓』の海辺のシーンである。
 ギュンター・グラスは高校時代に『ひらめ』を読み、大学に入ってから名画座で『ブリキの太鼓』を観て、それから原作を読んで、さらに『猫と鼠』と『犬の年』を読んで、またさらに……
 まあとにかく、いろいろと読んでいるのだった。
 そのギュンター・グラスが死んでしまった。
 八七歳と言うから若くはないのだが、直前まで元気でいたそうなので、何とも残念だ。なお、死因は明かされていない。


Günter Grass obituary
ギュンター・グラスは一度も渡米していない。理由は「そこいらでパイプをふかせないから」
Günter Grass Dies at 87; Writer Pried Open Germany’s Past but Hid His Own
連合軍のキャンプに、のちの教皇ベネディクト十六世と一緒に収容されていたそうな。
The Greatness of Günter Grass
悪魔の詩編』でホメイニから死刑宣告を受けたサルマン・ラシュディによる追悼。

 グラスについては以前本宅のほうで二回ほど触れているのだが(ここここ)、マルティン・ヴァルザーとともに反ユダヤ主義で提訴されていた件については、どうなったのかちょっとよくわからない。ドイツ語読めたら違うんだろうけど。
Controversial ‘Tin Drum’ author Grass dies at 87
 イェルサレム・ポストですら例のについて批判しているだけで、裁判については何も言ってない。

 ともあれ、またどこかの映画館で『ブリキの太鼓』を上映して欲しいと願う私なのだった。


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