2014年6月24日火曜日

もしもお金持ちになっちゃったらPart.3

 続けるつもりはなかったけど、なんとなくつづき。Part1Part.2はこちら。

 えー、新自由主義ってのは、とにかく政府をちっちゃくちっちゃくして、税金を少なく少なくする思想だ。それは「相続税」とて例外ではなく、ぼんくら坊ちゃん嬢ちゃんにとって、エル・ドラドへのパスポートみたくなっている。

 中でもそのぼんくらぶりが際立ってるのが、マーガレット・サッチャーウーリー・モンキーみたいに溺愛している息子、マーク・サッチャー君だ。


サッチャー時代のイギリス―その政治、経済、教育 (岩波新書)

 サッチャーと言えばご存知鉄の女、フリードマン譲りの「新自由主義」経済政策でもって、イギリスを英国病から立ち直らせた……と言われているが、評価は分かれる。実際には、師匠フリードマンの教えに反してマネタリズムを捨てたことが功を奏した、という論評もある。まあ毀誉褒貶いろいろあるけど、彼女が死んだ時イギリスでは、「悪い魔女が死んだ」と踊って喜ぶ人たちが少なからずいたことは確かだ。


 この歌は『オズの魔法使い』の挿入歌で、この時チャート2位までのぼりつめたという。

Ding Dong! The Witch Is Dead enters chart at two


 そんな冷酷無比な鉄の女にも弱点があった。
 ドラ息子にめちゃ甘だったのだ。

向かって右端がマーク・サッチャー君


英雄気取りで首を突っ込みすべてをぶち壊すどら息子——マーク・サッチャー(卿)
http://gqjapan.jp/more/people/20121108/thatcher
 ↑
 ひでえもんだね。ここには書かれてないけど、パリ・ダカにさっぱり準備しないで参加して行方不明になった時は、サッチャーがフランス軍に要請して捜索隊を結成してもらった、なんてこともあったようだ。
 wikipediaには

Mark Thatcher

http://en.wikipedia.org/wiki/Mark_Thatcher

 アラン・クラークに 'Mark problem' なんて呼ばれてた、と書かれている。その他、ママのコネを利用して、いろいろと好き放題してたようだ。
 それでも「サッチャーの息子」という肩モールの輝きは失せず、今もイギリス政界の周りをイボイノシシのようにうろついているという。



「新自由主義」を標榜する人たちは、こうしたボンボンはそのうち淘汰されるんだからほっとけ、みたいなことをおっしゃる。「自由」でありさえすれば、資産は流砂のごとく流れていくはずだ、と。
 ところが、マーク君は相変わらず「超」のつく大金持ちだ。
 こういうろくでもない「階層の固定化」について、「新自由主義」はそれを促進しこそすれ、格差を縮めるようなことをしない……というのが、やっとこさ入手して今読んでいる、ピケティ『21世紀の資本主義』の眼目だったりするわけだ。やれやれ、やっと【予告編】につながった。


Capital in the Twenty-First Century

 この本については、もうちょっと読んでから、ちょこちょこ書いてみたい。
 なので、【本編】まで今少しの猶予を。

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