2014年6月23日月曜日

もしもお金持ちになっちゃったらPart.2

 Part1はこちら。



 とんでもない幸運の巡り合わせですんごい大金持ちになってしまう、というのは洋の東西を問わず庶民の夢だ。だいたい金さえあればほとんどの問題は解決する。
 金持ちは喧嘩しない。
 金持ちは鬱病にかからない。
 金持ちは働かない。
 金持ちは過労死しない。
 金持ちは借金しない。
 金持ちは自殺しない。
 わーすごい、金持ち最高!金持ち無敵!金持ちこそ正義!
 ……といいたいとこだが、実際のところ現代の金持ちはよく喧嘩するし、金持ちでも鬱になるし、金持ちほど働くし、金持ちなのに借金があったりするし、金持ちが突然自殺することもある。なんか矛盾しまくりなんだが、なんでそんな事態になるかというのはPart.1で述べたように、「新自由主義」って考え方がみんなを「貧乏」にしちゃうからだ。
 同じことを繰り返すと、「新自由主義」てのはとにかく「損する」ことが「悪」みたいな考えを生み出しやすい、というかそれをむしろ煽っちゃう思想なもんで、みんな貧乏になっちゃう。「損しない」ことに汲々とすることは、生活に汲々とするとこと変わりないので、「損してもヘーキ」な人、すなわち「金持ち」がいなくなってしまうのだ。なので、現代の日本の金持ちってのは、みんな貧乏臭い顔をしている。口がひん曲がってる大臣とかね。
 なーんて思ってたら、本物の金持ちが現れた!(ドラクエ風?やったことないけど)

Sting says his six children will not inherit £180m fortune
http://www.theguardian.com/music/2014/jun/22/sting-six-children-not-inherit-180m-fortune

 歌手のスティングが、一八〇〇万ポンド(三一〇億円強)の遺産を子供には継がせない、と宣言したのだ。
 大きすぎる遺産は子供にとって 'albatrosses round their necks'にしかならない、と。首にしょったアホウドリって何かというと、うっかり背負い込んだ重荷(罪業)のことで、元はコールリッジの詩から来ている。「子孫に美田を残さず」てわけだ。
 だから、ぜーんぶ自分で使っちゃうよ、というんだが、何に使うんだろう。なんかこんなこと考えてるだけで我が身が貧乏臭くなる。

 もしかすると、以前竹中へーぞー先生がおっしゃった「アーティスト」てのは、こういうことなんだろうか。
 でもこの場合、見習った方がいいのは一般庶民じゃなくて、お金持ちの方だよねー。
 だけど、賭けてもいいけど、絶対に誰も見習わない。
 だってお金持ちは「アーティスト」ほど「豊か」じゃないからね。

Sting: Live in Berlin [Blu-ray] [Import]

 あと、もひとつおまけで、中東にいきなりはためいわくな金持ちが出現した、というお話。

How an arrest in Iraq revealed Isis's $2bn jihadist network
http://www.theguardian.com/world/2014/jun/15/iraq-isis-arrest-jihadists-wealth-power

 例のイラクを揺るがせてるアルカイダ系組織ISISてのは、占領地のアンティークを売ったり油田を占領して金を巻き上げたりすることで、たった三年で二〇億ドルもの資金を得た、とのこと。なので、バックについてる国をたたいて兵糧攻めにする、ってことができない。アメリカがイランと手を組もうとかするわけだ。


0 件のコメント:

コメントを投稿