2014年5月25日日曜日

「なぜ温泉に卓球がつきものなのか」というオトナのヒミツについて

 そのつもりはなかったんだけど、なんとなく昨日のつづき。

卓球温泉 
「なぜ温泉に卓球がつきものなのか」ということのにように、何となく「それは言わない約束」として守られてしまううちに、本来の有り様が忘れられてしまう、ということは間々ある。
 (以下十八禁


 オトナの遊びに「女体盛り」てのがある、ということになっている。
 これ、向こうのWikipediaにもばっちり載っていて、なんか「日本が発祥」になってんだよね。
 あのさ、もともとこれって、香港発の嘘ニュースが元になってんだけど、普段「UFOの撮影に成功!」とか「東シナ海で首長竜が捕獲された!」とか「プレスリーBigEが実は生きていて、香港の地下に巨大都市を築きつつある!」とか、そういうのばっか載っけてる新聞が、「今、日本ではこんな食事が大流行り!」って女体盛りの記事を載っけたんだ。
 そしたらなんと、あろうことかCNNが真に受けちゃって、「事実」としてひろがっちゃったんだよねえ……。ジャパンバッシング華やかなりし頃だったんで、日本を揶揄するネタは受け入れられやすかったんだけど、それにしてもねえ……。お魚大好き日本人が、人肌にあったまった刺身とか、食うワケねえだろ。
 て思ってたら、さらになんと、重ねてあろうことか、日本青年会議所というところが、一九九八年のバレンタインデーに女体盛りやっちゃって、逮捕者まで出しちゃった。台になった女性が十六歳だったんでかなりまずかったみたい。
 青年会議所ってのは普段から「日本の国土を守れ!日本の文化を守れ!」てやってるとこなんで、余計に「日本の文化」として認知されてしまった模様。やれやれ。

 このようにオトナのヒミツは間違って広がって、しかもそれが定着しやすい。長いこと信じられていた、「日本女性がズロースをはくようになったのは白木屋の火事が原因」てのも、大部分が作り話だったそうな。


パンツが見える。―羞恥心の現代史 (朝日選書)

 そんなわけでまあ、「なぜ温泉に卓球がつきものなのか」といえば、戦後の温泉街がどのような客を受け入れることで発展してきたのか、について語らねばならないわけで、湯治客が卓球なんかするわけないわけで、温泉と言えば女連れで遊びにくるところだったわけで、それで逆さクラゲの温泉マークが別な意味も持っていたわけで、温泉の浴衣ってのは着崩れがしやすいわけで、そんなんで卓球なんかしたらあっちがちらちらこっちがゆるゆるなわけで、胸部の脂肪塊なども自由運動を余儀なくされるわけで、だいたいまあそんなようなわけなわけなのだ。
 うーん、本当にみんな忘れちゃったのかなあ……まさかなあ……

女体盛り皿

【追記】
 2017年の内閣改造で、上記の女体盛り騒動に参加していたとされるお方がめでたく大臣になられたそうです。
一億総動員じゃなくて、一億括約筋でもなくて、一億総活躍大臣だそうです。

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