娘が受験でめでたいとばかり浮かれてらんないんだけど、せっかくの正月だからちょいと「おめでたい」ことを書いてみよう。
国の借金1000兆円に 消費税何%にしたら減らせる?http://www.nikkei.com/article/DGXDZO62295740Y3A101C1W14001/
いやあ、すごいもんだね。千兆だってさ。でまあ、これ、減らさないと大変、てことになってる。でもさ、今日銀で総裁やってる黒田ハルヒコさんがまだ財務省で財務官やってた頃、こんなこと書いてんだよね。
>日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない
これはムーディーズが日本の国債をボリビア並に引下げたとき、格付け会社への抗議として書かれたものだ。 さらにムーディーズ宛にはこのように反論している。
>日本の政府債務が「未踏の領域」に入ると主張しているが、巨額の国内貯蓄の存在という強みを過小評価しており、また、戦後初期の米国はGDP120%超の 債務を抱えていたし、1950年代初期の英国は、同200%近くの債務を抱えていたという事実を無視している。また、貴社の格付けは、日本政府の債務支払 い能力に対する市場の信頼を反映した低い実質金利とどのようにして整合性をとっているのか説明がされていない。
へー、これが本当にその通りなら、国債なんか全然気にすることはないし、なんのために消費税なんぞ上げなきゃならんの?ふしぎふしぎ。
まあしかし、赤字会社の社長が朝礼で「我が社は存亡の危機にある!ボーナスは出せないが、各自がんばってもらいたい!!」と訓示を垂れたあと、同じ口で銀行の担当者に「いや、赤字はありますが経営は健全そのものです!この程度の借金であれば余裕で返せますよ。わっはっはっは」とふんぞり返ってたりするのはよくあることだ。ハルヒコ総裁も財務官時代はこのようなジレンマに右往左往していたのかもしれない。でもさ、そもそも「消費税」というものが将来の年金の破綻に備えて導入されたもので、その増税は財政の再建じゃなくて年金資金の支援としてなされるんじゃないの?だけどそんなことおくびにでも出そうもんなら、だーれも年金払わなくなっちゃうから、飽くまで「財政が大変だから」てことにしてんでしょ?あ、もしかしてこれって特定ヒミツ?
ともあれ、現代の日本人は、流れ込んだ汚水でぱんぱんに膨れ上がった風船の下で暮らしていて、こいつをなんとかしないとうっかりくしゃみもできない、ということになっている。だけど税金でなんとかしようとすると、気が遠くなるほど増税しなきゃなんない。さあどうするか。
< 異次元緩和―黒田日銀の戦略を読み解く
とにかく国債の何が問題かというと、利息を払ったうえに一定期間が経つと償還せにゃならん、というところだ。
じゃあ、利払いも償還もやめればいい。え?そんなことしたら債券市場が崩壊するって?
大丈夫。その国債と同じ額だけ独自通貨の発行を認めるようにするのだ。
そう、ハイエクが晩年に『貨幣の脱国営化論』で書いたように。
その通貨は、呼称は違えど通常の円と同じように使用できるものとする。 だから、それを使ってボーナスを払ったり、新しいビルを建てたり、トイレを全部ウォシュレットにしたりすることもできる。すると、どういうことが起きるか。
たとえば、トヨタなんか国債を四兆円ほど保有している。
それを全部独自通貨にしたとする。仮にヨタとでも呼ぼうか。
トヨタは手に入った四兆ヨタを使って、社員のボーナスを支払うことにする。 ただ払うだけじゃない、もしトヨタの最新型のクルマの購入にそれを充てるなら、三百万円のところ二四〇万ヨタですむ、とする。普通の社員割引のようだが、ヨタが「通貨」だというところが違う。つまり、トヨタの社員以外でも、なんらかの方法でヨタをかき集めれば、三百万円のクルマが二四〇万で手に入るのだ。すると、二四〇万「ヨタ」を二七〇万「円」と交換しても、充分に釣りが来ることになる。差額の三〇万は、トヨタの社員の増収分となるわけだ。
幼稚な妄想のように思えるだろうが、少なくともこうすることで経済は確実に活性化する。他にもいろいろなやり方が考えられるし、個々の通貨に独自性を持たせるようにすれば、インフレなども起こらない。おまけに国債がチャラになるから、国は借金の心配なんかしなくてよくなる。それどころか、通貨発行額を増やすために、企業が国に国債の発行の増加を迫るかも知れない。困るのはエラそうにできなくなる財務官僚くらいだ。(ここがネックかなー)
いかがであろうか。しかしまあ、国家の存在意義なんてのは「儲からないことをする」ことにあるわけで、赤字だの借金だのぎゃあぎゃあ叫ぶこと自体、てめえのレゾンデートルを否定してるようなもんだと思うんだけどね。
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