2015年7月23日木曜日

個人をだませば詐欺だが会社をだませば投資になる

ウォール街予告編

    まず、こちらのギリシャ危機についての、元ウォール街でぶいぶいいわせてたChris Arnadeって人の読み物っぽい記事なんだが……

Blame the Banks

>One of the first lessons I was taught on Wall Street was, “Know who the fool is.” That was the gist of it. The more detailed description, yelled at me repeatedly was, “Know who the fucking idiot with the money is and cram as much toxic shit down their throat as they can take. But be nice to them first.”
(ウォール街で初っぱなに教わることと言えば「バカを見つけろ」てことだった。そこんとこが大事。もうちょいわかりやすく言うと「金を握ったド級の白痴を見つけたら、そいつの腹がぱんぱんになるまで毒入りう○こをつめ込んでやれ。ま、最初は丁重にあつかってな」てこと)

 わー、さすが強欲の殿堂ウォール街、はんぱじゃねーな。“toxic shit "とか、チンピラみたいなことマジで言っちゃうんだ。
 で、問題はこの続き。

>When I joined in Salomon Brothers in ‘93, Japanese customers (mostly smaller banks and large industrial companies) were considered the fool.
(俺がソロモン・ブラザースにいた93年では、日本人のお客様方(だいたい中小の銀行やら大きめの製造業)が、そのバカってことになってた)

 ここからあとは、ろくでもないことばかりだからってギリシャにあれこれ言う資格が金融関係者にあんのかね?みたいな話になる。

 で、これ、日本については「ごめーん、もう時効だから良いよね?てへぺろ♡」てな感じの昔話になってるけど、今も日本は"the fool”って思われてるんじゃないのかな。
 というのも、日本企業のM&Aがこれでもかってくらい失敗続きでありまして……

LIXIL藤森社長、不正会計問題乗り切った?

 あんまり大きなニュースにならなかったけど、LIXILというM&Aで海外に展開してた会社がスカをつかまされたって話。
 中国のジュウユウ(JOYOU)の不正会計がどうのとかいてあるけど、この会社はドイツのグローエ(GROHE)のおまけだったわけで、グローエ買収とセットだったのだ。
 記者の人はふれないようにしてるけど、どんな優しい眼で見ても、「そいつの腹がぱんぱんになるまで毒入りう○こをつめ込」まれてる。
 
 そして、最近大騒動になってる♪はっきりくっきり東芝さん♪だけど……

東芝 原発事業にも難題 WH株 売れぬまま

 その昔、巨額買収で話題になった、アメリカのウェスティングハウス社が、どうやらさっぱりダメダメらしい。
 いままで不正会計でごまかせてたうちはよかったけど、ここにきて株式を売ろうにも買い手がなかなか見つからない有様。
 てか、買った値段がバカみたいに高すぎたので、その後企業価値が減衰するに従って、買値と実態の差額(「のれん代」とか呼ばれる)がえらいこっちゃになり、ご本尊の東芝の経営まで圧迫しているのだ。
 どうやらウェスティングハウスは、東芝が買った時点で「毒入りう○こ」になってたらしく、ずっとごまかしてたのがここにきてごまかしきれなくなった、ということのようだ。
 ねえ知ってる?東芝ってつい最近まで、日本企業の中でも「M&A巧者」って呼ばれてたんだよ。
 まあ、東芝さんレベルになると、自民党にもたくさん知り合いがいるそうだから、そのうちなんとかなるだろう♪けどね。
 島耕作もがんばってるし(笑)

 で、問題は、こういうことやっても、ウォール街とかそれのやり方をマネしてる連中は、まーったく、ぜーんぜん、さーっぱり罪にならない、てこと。
 リーマンショックのときに少し動きがあったけど、たちまちつぶされてしまった。
 経済学者って「倫理」が大嫌いだからなあ。アダム・スミスが草葉の陰で号泣してるぞ。
 
課長 島耕作DS デキる男のラブ&サクセス

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