2018年12月28日金曜日

クジラクジラ、クジラ苦いか塩っぱいか

美味しんぼ13 激闘鯨合戦
 えー、毎度バカバカしい話でお時間を頂戴いたします。(あ、今回亡き立川談志の口調を思い出しながら書いてますんで)
 みなさん、鯨を食されたことはございますかね?
 え、ない?そりゃまた何で。あんな高価えもんおいそれと口にできねえって?
 あー、そりゃまた可哀想に。私なんか、もう見るのもうんざりなくらい食べましたがね。家が金持ちだったんで、てなことは全然なくて、逆におふくろがドケチだったからですな。昭和四十年代から五十年代前半くらいまで、牛や豚よりクジラはずうっと安かったんです。とにかく庶民が口にできる動物性タンパク質ってんで、捕鯨屋さんは獲ってとってとりまくってた。
 じゃあ、捕鯨反対の運動はなかったかってえと、当時からずいぶん盛んでした。朝日新聞の四コマ漫画フジ三太郎』でもネタになってたくらいです。捕鯨に反対する学者先生に「しばらく日本に住んでもらえればいい」と勧める内容で、肉屋であまりに他の肉が高いんで、そのうちクジラを食べるしかなくなるってオチでしたな。

 で、今度日本がIWCとかいう、トイレみたいな委員会を脱退するってんで騒ぎになってますが、どうなるんですかねえ。
 なんか捕鯨ってのは日本の文化だあ、とか何とか。あれってのはC.W.ニコルが自分の本売ったり、雁屋哲が自分の漫画売ったりするために広めたんじゃないですかね。あ、いちいち「ちっがーう!」とか反論しなくていいですよ。知ってて言ってんですから。
 とりあえずわかってることは、脱退したら南氷洋でクジラが獲れなくなるってことと、いきなり魚屋や肉屋に鯨肉があふれたりしない、ってことですかね。あとは何ですかね、欠番になってるアニメ版『美味しんぼ』のクジラの回が復活するとかですかね。今更どうでもいいですけどね。

 今回外務省が反対したのに水産庁が我を通した、てな図式になってるようですが、庁が省を押し切るってことは、裏に政治家さんが付いてますな。ここで『IWCから脱退!』『我が代表堂々退場す!』とやれば、「移民」やら「水道売却」やらでしょんぼりしがちだった支持率も、ぐぐーんと元気になるってもんでしょう。
 あ、『我が代表』云々(あー、でんでんと読んじゃいけませんよ)てのは、戦前に国際連盟から松岡洋右が出てった時の見出しですな。そういうのと比べるな、といっても比べちゃいますわなあ。国内に向けてかっこつけてるとこは同じだし。
 
 あとわかるのは、もうじきオリンピックってえタイミングでIWC脱退をかますってことは、シーシェパード対策がバッチリになったってことですな。
「特定ヒミツ」とか「共謀罪」とか、ああいうのを強行採決したおかげで、「さあこい!シーシェパード!!」みたいになってんじゃないですかね。
 でもこれって、国民にとっちゃあんまり嬉しいことないですわな。もう反対運動とか、どんどんつぶせちゃうてことですからね。
 とはいえ、中国みたいなガチガチの国ですら、北京オリンピックじゃフリー・チベットがあんだけ頑張ったんですから、どうなることやら予断は許さないよ、てとこですか。
 
 えー、ここからすっっっっっごいつまんない話でお茶を濁します。
 件の水産庁がネットで『捕鯨問題の真実』てのを晒してんですが、この中にこんな記述があるんですね。
   いやまあ、ハーディスちゃうやろ、「ハディース」やろ、とか、サヒーンて何じゃい、「サヒーフ」やろ、とか、まあ色々。
 ああ、サヒーフはアラビア語で「真正」ですが、「サヒーン」の方はペルシア語で「鷹」ですな。で、「サヒーフ ムスリム」は日本ムスリム協会さんが全文ネットにアップしてくださってるんですが、そこにはこう書かれてますな。
………………
アブー・サイード・フドリーは伝えている
    アッラーのみ使いは言われた。
    「復活の日、大地は一個のパンに変わる。
    全能者アッラーは、御手で、丁度、あなたがたが旅行前にパンを作るように、大地をパンにお変えになるが、それは、天国の住民に供される食物となるのである」
    ユダヤ人の或る男が聞いて、「アブー・カーシムよ、あなたに慈悲深い恩寵がありますように!
    復活の日、天国の住民に供される食物について教えましょうか」と言った。
    み使いが「是非に」と言うと、彼は(み使いが話されたように)「大地は、ただ一個のパンに変わる」と語った。
    これを聞いたみ使いは、私たちの方をみて、臼歯がみえるほどロを開けてお笑いになった。
    その男は、更に「味付けおかずに、なにを供されるか教えましょうか」と言った。
    み使いが「是非に」と答えると、「おかずは、バーラームと大魚(ヌーン)です」と言った。
    教友らが「それはなんですか」と聞くと、彼は「雄牛と鯨で、これらのレバー肉の量は、七万人の人数でも、十分食べられるほどです」と言った。
………………
 いやこれ、雄牛とクジラのレバーだ、と答えたのはどう読んでもユダヤ人の方じゃん。逆じゃん。水産庁の人、地獄に落ちますよ。
 だいたいこんなエピソードより、
………………
    「時に、われわれが海岸に出ると、そこに巨大な砂丘のような形をしたものが打上げられていた。
    それに近づいて見ると、何とそれはアンバル(まっこう鯨)と呼ばれている動物であった。
    アブー・ウバイダは『死んでいる。
    だが問題はない。
    われわれはアッラーの道のために、アッラーのみ使いから派遣されている者だ。
    それに君達は飢え窮地に陥っている。
    故にそれを食べよ』と言った。
    われわれ300人はそこに一ヶ月滞在し(それを食べて)太った」
………………
 ていう話の方がいいでしょ。せっかくイスラム教徒のためにクジラの「ハラール」認証をとったってのに、何やってんだ水産庁。
 最後までつまんない話だとアレなんで、ちょいと豆知識を。
 マッコウクジラってのは漢字で「抹香鯨」なんですが、アンバー(龍涎香)って香料の元になります。上で「アンバル」とあるように、アラビア語起源ですな。
 で、このマッコウクジラの英語はsperm whale で、えー、あの特徴的な頭部に白くてとろとろの脂肪がたっぷり詰まってるんで、そう呼ばれたそうです。なんかねえ、もうちょっと他の呼び方がなかったもんですかね。本当にクジラを大切に考えてるんなら、これはねえんじゃねえかと思うんですがね。

 お後がよろしいようで。


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